【活動部門 奨励賞】志方 功一 氏


- 志方 功一 氏
活動実績の概要
志方氏は、神戸市に大正期から伝わる、グラブ、バット、ボール等の野球用具を模した形の「野球カステラ」の普及に貢献している人物である。志方氏は、野球カステラプロジェクト(野球カステラ愛好会)を立ち上げ、野球カステラマップを公開しているほか、大正期の野球カステラの復刻販売を仕掛けるなど、情報発信、普及活動に尽力している。一方で、野球カステラを提供する店舗は、後継者不足等の理由により年々減少し、絶滅の危機に瀕していることから、「焼き型バンク」の制度を立ち上げた。これは、野球カステラの道具を収集・保管し、新たに独立する職人に無償で提供する制度である。志方氏は、イベントでのPR活動、SNSでの情報発信、各種メディアへの出演を通じて、野球カステラを紹介するなど、積極的に活動を継続しており、最も少ない時期は6軒だった野球カステラの販売店が、焼き型バンクを利用した新店のオープン等で、2024年4月現在で8軒に増えるなど、実際に活動の成果が表れている
野球文化學會会員・井上裕太 推薦文
「野球文化」の指し示す範囲は幅広く、ホームランバーやプロ野球チップスに代表されるように、野球に関する菓子も、庶民が野球文化を身近に感じられるものとして古くから愛されてきた。志方氏は、野球カステラに関する情報発信を行ってきたが、それは一愛好家の範疇に留まらない。絶滅の危機に瀕している野球カステラが、将来にわたって神戸の文化として根付くよう、焼き型バンクを創設するなど、文化を継承させるための取り組みを行い、実際に成果を上げているという点で特筆すべきである。これは志方氏が、野球カステラを提供する店舗の加盟する神戸煎餅協会ともやり取りを重ね、様々な普及活動を継続してきたからこその賜物である。こうした庶民の間に根付いた文化は、誰かが指揮を執って次世代に繋げる活動をしなければ、途絶えてしまう。志方氏の活動は、新聞、テレビ等のメディアでも度々取り上げられており、野球カステラの普及・発展に貢献し、野球文化を側面から支えている功績は大きいため、奨励賞(活動部門)に推薦する。