野球文化學會2021年度総会における会長あいさつ
本日は、ご多用のところ、野球文化學會の2021年度総会にお集まりいただきまことにありがとうございます。総会の開催にあたり、学会を代表して一言ご挨拶申し上げます。
2020年度の学会活動の概要については、後ほど報告事項の中でお伝えするように、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響もあり、第4回研究大会をオンライン形式により挙行するなど、会員の皆様にはご不便をおかけする中で学会活動に積極的に参画していただき、改めて御礼申し上げます。
これまでも申し上げている通り、学会の創立者で初代代表幹事でもある諸岡達一顧問は、学会の理念として「ベースボーロジー宣言」を提唱し、「野球を人類不朽の文化とし、学問としての野球を確立する」ことを明記されています。学会の設立に際して示された理念が現在も学会の活動の基礎となっていることは、皆様も広くご存じの通りです。
また、野球文化學會の取り組みの特徴の一つが、会員の資格を大学などの高等教育機関や研究機関に属するという意味での研究者だけではなく、これらの機関に所属していない方にも門戸を開いているという点にあるということは、私が折に触れてお伝えしているところです。
このような特徴が職業的な研究者のみの集団としての一般的な学会のあり方に留まらず、様々な職業的な背景や専門分野を持つ人たちを会員として迎えることに成功しており、本学会の活動に多様性をもたらすとともに、会員相互の交流と協同を通して野球文化の研究の発展と普及に寄与してきたことは、1999年の創設以来の本学会の歩みが示す通しております。
一方、学会の基礎は一人ひとりの会員であることに鑑みれば、新たな会員を迎えることは本学会の活動の一層の活性化に大きく寄与します。会員各位には、野球文化に興味を持たれる方に本学会を紹介し、ともに野球文化の研究と発展・普及への取り組みに参画されるようお声がけいただきたく存じます。
日々の研究活動を通して、より多くの方が野球文化學會を拠点として野球文化研究に励み、日本と世界の野球文化の発展に参画されることは、われわれの切なる願いであります。 最後に、本日の総会の開催に際して、本学会として初めて実施した役員選挙について選挙管理委員会として開票作業等に従事された中西満貴典委員長、石村広明委員、冨田幸祐委員、第2部のトークショーへの登壇を快諾された村上雅則氏に御礼申し上げるとともに、日々の学会運営や、研究大会の開催に献身的に取り組まれた吉田勝光副会長、武田主税副会長並びに役員各位の尽力に改めて深甚なる謝意を表し、私からのあいさつといたします。
令和3年6月19日
野球文化學會会長 鈴村裕輔
会員募集のお知らせ
原則として、野球を愛好し、研究や実践に従事される方なら、どなたでも入会の申請を行うことができます。
正会員と学生会員に際しては、原則として1名の推薦人が必要です。事務局までお問い合わせ下さい。