野球文化學會2022年度総会における会長あいさつ

野球文化學會2022年度総会における会長あいさつ

本日は、ご多用のところ、野球文化學會の2022年度総会にお集まりいただきまことにありがとうございます。総会の開催にあたり、学会を代表して一言ご挨拶申し上げます。

2021年度の学会活動の概要については、後ほど報告事項でお伝えするように、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響もあり第5回研究大会をオンライン形式により挙行するなど、会員の皆様にはご不便をおかけしました。そのような中で学会活動に積極的に参画していただき、改めて御礼申し上げます。

これまでも繰り返し申し上げている通り、学会の創立者で初代代表幹事でもある諸岡達一顧問は、学会の理念として「ベースボーロジー宣言」を提唱し、「野球を人類不朽の文化とし、学問としての野球を確立する」ことを明記されました。学会の設立に際して示された「ベースボーロジー宣言」が単なる理念に留まらず、現在も学会の活動の基礎となりわれわれが絶えず参照すべき規範となっていることは、皆様も広くご存じの通りです。

おりしも、今年は1872(明治5)年にホーレス・ウィルソンがbaseballを日本に招来してから150年の節目の年に当たります。この時代には、baseballのみではなく、サッカー、ラグビー、テニスなどがもたらされており、さらに20世紀に入るとバスケットボール、バレーボール、ゴルフ、スキー、フェンシングなど、様々な競技が日本に導入されました。しかし、そのような中でbaseballは「野球」の名前を与えられ、日本の人々にとっても最も親しい競技となるだけでなく「全員野球」「ダブルヘッダー」「ピンチヒッター」といった野球に関連する表現が日常の語彙として使用されるに至っています。

こうした状況を鑑みれば、野球がわれわれにとって実際に競技し、あるいは観戦する対象に留まらず、日々の生活に密着した存在であることが分かります。そして、あたかも日常生活の一部となったかのような野球のあり方は、文化を人間の生活の中で起きるあらゆる事象の総体として捉えるなら、野球は文化の一つであることを明瞭に示します。その意味において、野球の文化的側面を検討し、あるいは文化としての野球の実相を検討する野球文化学としての「ベースボーロジー」が果たしうる役割は大きいものと言えるでしょう。

さて、1999年に誕生した本学会は、2024年に創立25周年を迎えます。これまで、野球文化の研究の発展と普及に取り組んできた本学会がさらに成長するためにも、会員各位には、野球文化に興味を持たれる方に本学会を紹介し、ともに野球文化学を前進させる取り組みに参画するよう、お声がけください。

最後に、本日の総会の開催に際して、第2部のトークショーへの登壇を快諾されたマック鈴木氏に御礼申し上げるとともに、日々の学会運営や、研究大会の開催に献身的に取り組まれた吉田勝光副会長、武田主税副会長並びに役員各位の尽力に改めて深甚なる謝意を表し、私からのあいさつといたします。

令和4年6月18日

野球文化學會会長 鈴村裕輔

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