第4回研究大会における会長あいさつ

本日は、ご多用のところ、野球文化學會の第4回研究大会にお集まりいただきまことにありがとうございます。今大会の開催にあたり、学会を代表して一言ご挨拶申し上げます。

2020年度の学会活動については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響もあり、毎年6月に開催している総会については書面形式により実施し、11月下旬から12月に行っている研究大会も開催時期を変更し、オンライン形式により挙行する運びとなりました。会員の皆様にはご不便をおかけする中で学会活動に積極的に参画していただき、改めて御礼申し上げます。

さて、折に触れて申し上げている通り、学会の創立者で初代代表幹事でもある諸岡達一顧問は、学会の理念として、「野球を人類不朽の文化とし、学問としての野球を確立する」ことを提起されています。学会の設立に際して示された理念は、「ベースボーロジー宣言」として現在も学会の活動の基礎となっていることは、皆様も広くご存じのことと思います。

また、私もかねてより申し上げている通り、野球文化學會の取り組みの特徴の一つは、社会に対して広く門戸を開いているという点にあります。すなわち、学会には研究機関に属しているという意味での研究者のみ会のではなく、研究機関に属していない方も多数参画しています。このような特徴は、研究者のみの集団としての一般的な学会のあり方に比べれば特異的に思われるかも知れません。しかし、実際には活動に多様性をもたらしており、様々な背景を持つ会員相互の交流と協同を通して、野球文化の研究の分野において、従来の枠組みではなし得なかった新しい知見を獲得してきたことは、1999年以来の学会の歩みが示す通りです。

それとともに、絶えず申し上げているように、学会の活動の根幹をなすとともに、学会と社会を媒介する学術誌『ベースボーロジー』や研究大会のあり方も常に検討されなければなりません。会員の多様な背景を活かしつつ野球文化の発展への寄与という統一の目標を実現するため、論文や発表の中で学術研究に求められる厳密な手続きを行うとともに、より平易な言葉と表現によって研究の成果を社会に向けて発信することは、学会にとって大きな使命となります。

これに加え、学会の種々の業務については、各理事が職掌を分担しているものの、特に事務局業務の負荷の軽減は、学会全体の問題として会員の皆様の協力を仰がねばなりません。現在学会の運営の任に当たる理事会は、野球文化學會のよりよい発展のために、種々の課題を忌避することなく、皆様とともに改善、解決を期す所存です。

以上のような活動を通して、われわれは、より多くの方が野球文化學會を拠点として野球文化研究に励み、日本と世界の野球文化の発展に参画されることを願っています。

最後に、今大会の開催に際して、第1部の一般研究報告で報告された会員各位、第2部のシンポジウムで基調報告を快諾された柴孝也氏、ご報告をたまわる長久保由治氏に御礼申し上げるとともに、日々の学会運営や、研究大会の開催に献身的に取り組まれた吉田勝光副会長、武田主税副会長並びに役員各位の尽力に改めて深甚なる謝意を表し、私からのあいさつといたします。

令和3年2月27日

野球文化學會会長 鈴村裕輔

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