野球文化學會第9回研究大会における会長あいさつ

本日は、ご多用のところ、野球文化學會の第9回研究大会にお集まりいただきまことにありがとうございます。
今大会の開催にあたり、本学会を代表して一言ごあいさついたします。

2017年12月9日に始まった研究大会は今回で9回目を迎え、学会を代表する催事の一つとなったことは、皆様もご承知の通りです。
第1部の研究発表においては、6人の会員による報告がございました。いずれも文化としての野球を考える上で重要な視点を持つ内容であり、発表された会員の皆さんの今後の研究が一層発展することを期待させるものでした。また、後半の3件は地域野球史に焦点を当てた報告となっており、今回、新たな試みとなる合同セッションとして実施しました。こうした取り組みは研究大会の活性化に寄与するものであり、今後も様々な企画が実現することを願っております。

第2部のシンポジウムは「長嶋茂雄がくれたもの…-野球時代の申し子の記憶と記録-」と題し、昨年6月3日に逝去された長嶋茂雄氏に焦点を当て、野球文化の観点から検討を進めます。登壇者は「ナガシマ学」を提唱する明石要一氏(千葉大学名誉教授)と、野球を記録の面から体系的に分析し、著書『もし、あの野球選手がこうなっていたら』(オークラ出版、2014年)の中で「長嶋茂雄が、巨人に入団しなかったら」という仮定の下に成績を推定したこともある広尾晃氏、そして私でございます。明石氏、広尾氏には、ご多用のところご参加いただき、感謝申し上げます。
また、日々の学会運営や、研究大会の開催に献身的に取り組まれた吉田勝光副会長、武田主税副会長ならびに役員各位の尽力に改めて深甚なる謝意を表する次第です。

さて、昨年10月29日、本学会の創設者であり、初代および第3代代表幹事を歴任された諸岡達一顧問が逝去されました。享年89歳でした。諸岡顧問は1999年に本学会を設立され、野球文化研究の振興に尽力されるとともに、学術誌『ベースボーロジー』を通して野球研究そのものの裾野を広げることに取り組まれてきました。不幸にして本学会が活動の停止を余儀なくされた時期においても、学会の再開のために奔走されたことが活動の正常化の実現と現在へと至る第一歩を踏み出すことに繋がりました。その意味で、諸岡顧問は本学会の創設者であるだけでなく中興の祖でもあります。

また、諸岡顧問は本学会の設立に際し、基本理念として「ベースボーロジー宣言」を策定しました。「ベースボーロジー宣言」は私が折に触れて申し上げているように、本学会の基本理念であるだけでなく、学会の活動の礎でもあります。そこで、「ベースボーロジー宣言」を改めて皆様にご紹介することで、諸岡達一顧問の功績を讃え、遺徳を偲びたく存じます。

令和8年1月25日
野球文化學會会長 鈴村裕輔

会員募集のお知らせ

会員募集
野球文化學會では正会員を募集しています。
原則として、野球を愛好し、研究や実践に従事される方なら、どなたでも入会の申請を行うことができます。
正会員と学生会員に際しては、原則として1名の推薦人が必要です。事務局までお問い合わせ下さい。

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